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手術室看護師は手術にかかわる情報を積極的に医師に問い合わせることも必要です。~脳外科手術編

身体の中で失ってもよい部分は一もありません。ただ、胃や食道などのように他の臓器で代用ができたり、グラフトやインプラントなどの人工物で補うことが可能な部位はあります。

しかし、全てが補えるとは限りません。その一が脳です。脳は人が生きていくために必要な呼吸の管理や意識、思考などを司ります。そのため、脳外科の手術は他の診療科の手術とちがう点がいくつかあります。今回は脳外科の手術を担当する看護師の一日をご紹介します。

脳外科手術を担当する手術室看護師の一日

脳外科の手術は、クリップをかける位置や腫瘍の場所などで体位が異なります。理由は正常な脳への侵襲を小さくするためです。手術は患部に到達するまでどうしても正常な脳を触らざるおえません。そのため、患部にアプローチしやすい場所を選びます。

まず、術前訪問をしている病院は手術の前日から業務がはじまります。

前日

15:00~17:00 外回り :前日入院されている患者のもとに術前訪問。
             明日の準備。
        直接介助:物品の準備。
             手術に使用する器械の確認

当日

8:20 ミーティング
外回り :ベッドや輸液などの準備。
         直接介助:器械を開ける。
9:30 入室  
        外回り :病棟からの申し送り。
             麻酔科医師と確認。
         直接介助:麻酔導入の準備。
    全身麻酔介助
    導尿などの処置
    剃毛
  外回り :剃毛の準備と片付け
    消毒
10:30 執刀開始
         外回り :医師、直接介助が動きやすいように器械を配置
              器械、ガーゼのカウント。
              適宜、患者の状況把握。
         直接介助:医師が必要な器械を手渡す。
              手術の進行を外回りに伝える。
              器械、ガーゼのカウント。
     開頭
         外回り :適宜、患者の状況把握。
              顕微鏡の準備
     閉頭
         外回り :器械、ガーゼのカウント。
         直接介助:器械、ガーゼのカウント。
     終了  
    ベッドからストレッチャーに移動         
15:30 退室(リカバリー室に移動)  
         外回り :患者の観察
         直接介助:片付け
              器械の数を確認。
16:00 病棟
         外回り :病棟もしくはICUに申し送り。
16:00 翌日の準備
17:00 帰宅

脳外科を担当の看護師の一日はいかがでしたでしょうか。今回は一番スタンダードな開頭術を紹介しました。しかし、実は脳外科の手術は手術時間を予測することがとても難しいのです。

なぜなら、脳腫瘍と言っても好発部位はありますが、その大きさや血管を巻き込んでいるかなどは全て異なります。個々の症状に合わせて手術が行われるため、手術時間もかなり異なります。

また、術中の体位は事前に医師に確認をしますが、時には、「こんな体位をとれるの?」と思うようなオーダーがなされることもあります。その時は、前日に医師とシミュレーションを行うこともあります。シミュレーションを行うと保護材が不足していることがあります。その時は保護材を手作りすることもあります。

そして、お気づきの方もいたかと思いますが、剃毛は手術室で行うことが多いです。理由は感染防止です。入室前に剃毛すると皮膚の損傷から病原菌が付着してしまうことがあります。病原菌が付着したまま執刀すると脳に感染を及ぼす恐れがあります。その経路を断つために手術室で剃毛をします。

そして、もう一つ。抜管せずに退室をします。状況によっては抜管しますが、多くはそのままの退室になります。病棟やICUなどで術後の経過を見ながら脳外科医師によって抜管します。

手術室 看護師の仕事内容を介助別に見るとどうなるの?

外回り看護師の業務

外回り看護師の業務はまず、患者の情報収集から始まります。入室時は覚醒しているのかいないのか術中の体位、手術の予定時間可動域の制限の有無などです。その情報をもとに手術前の準備を行います。

また、手術に用いる顕微鏡やモニターが手術当日に「動かない」では手術が出来ませんので、正常に稼働するか確認を行います。また、状況によって、保護材を手作りします。さらに、患者の状態によっては入室時に刺激を与えないよう、環境の整備を行います。

直接介助の業務

脳外科手術で用いる器械は繊細なものが多いです。直接介助の看護師はこの器械類に故障や破損がないか確認を行います。たとえば、はさみがスムーズでないと医師の手にテンションがかかり手技の妨げになります。

また、破損があると破損場所が脳をひっかく恐れもあります。手術が終わると器械を洗浄します。洗浄後、さらに故障や破損がないかを確認します。

脳外科手術で特徴的なこと

セデーションで眠っている患者

脳外科の患者の中にはアイマスクをし、セデーションで眠っていたり、挿管して呼吸管理を施されている事があります。たとえば、脳動脈瘤で破裂しそうな状況の時、刺激を与えないようにするために施す処置になります。

これは、患者の状況しだいなので必ずしも同じ疾患で同じ様になされるわけではありません。そのため、事前にセデーションがかけられている患者の入室は刺激を与えないように気を配りながら静かに介助します。

硬膜外血腫の患者

さて、脳外科の手術は全てが全身麻酔ではありません。転んだりぶつけたりして血腫をつくることがあります。そのまま、吸収をまつ事もありますが、意識混濁があると局所麻酔で穿頭洗浄を行います。

前述したように穿頭洗浄は局所麻酔なため意識があります。そのため、患者が無意識に手を動かさないよう抑制が必要になります。また、入室と退室では、意識レベルが異なるため、申し送りでその変化を伝えます。

まとめ

脳外科手術を担当する看護師の業務はいかがでしたでしょうか。脳外科と他の診療科の違いが分かりましたでしょうか?脳外科手術にかかる時間は予測が難しいです。

また、同じ疾患であってもアプローチする部位によっては体位が異なります。また、患者の状態によって入室に気を使わなければならないこともあります。そのため、手術室看護師は医師に積極的に患者の状況を聞く必要があります

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株式会社ドリームウェイ手術室看護師の求人と転職について、もっと詳しく!! 編集部

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