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手術室看護師の仕事内容は手術前の準備と安全確保。 ~眼科手術編
手術室看護師の役割は手術が円滑に行えるよう介助、支援をすることです。そのための仕事内容は、患者や医師、看護師、その他のコメディカルに対しても安全確保を行います。
さらに、術中に器械や薬品が不足するといった事態が起きないよう事前準備も必要になります。また、患者のもとに術前訪問を行うことで不安を理解する他に、予測されるリスクの回避策を計画したりします。
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白内障手術を担当する手術室看護師の一日。
日勤帯で白内障手術を担当する看護師の一日です。まず、白内障手術にかかる時間は医師の技術、つまり、医師の熟練度によってかなり異なります。手技の早い医師は入室から退室(病棟との申し送り、ベッドから車イスへの移動も含みます)まで30~45分程度です。経験の浅い医師は1~2時間かかることもしばしばあります。
また、眼科手術は入退室が密なため2~4人の看護師がチームとなり患者の入退室を行います。今回は、熟練した医師達が交互に6人の患者さんの手術を執刀するときのタイムスケジュールです。
当日
8:20 朝のミーティングもしくは手術室や機器の準備。
9:30 入室。病棟もしくは外来からの申し送り。
患者①の移動、モニタリング設置、麻酔介助、手術記録の記入。
9:50 執刀開始。
輸液管理、患者の状況把握。
次の患者②の入出準備。
10:10 手術終了
退出、病棟への申し送り。
10:30 器械の片付け。
器械の準備。
11:00 入室。病棟もしくは外来からの申し送り。
患者③の移動、モニタリング設置、麻酔介助、手術記録の記入。
11:20 執刀開始。
輸液管理、患者の状況把握。
次の患者④の入出準備。
11:45 手術終了
退出、病棟への申し送り。
12:00 器械の片付け。
器械の準備。
12:15 休憩
13:00 入室。病棟もしくは外来からの申し送り。
患者⑤の移動、モニタリング設置、麻酔介助、手術記録の記入。
13:20 執刀開始。
輸液管理、患者の状況把握。
次の患者⑥の入出準備。
13:45 手術終了
退出、病棟への申し送り。
14:00 器械の片付け。
15:00 6番目の患者が退出
15:30 手術室の片付け
16:00明日の準備
17:00帰宅
眼科手術は2~4人の看護師でペアになって介助します。なので、6人の患者を一人で受け持つわけではありません。上記に挙げたスケジュールは一人の看護師の行動になりますが、今回、①と③と⑤番の患者の担当になった時のものです。こうしてみると入室と退出が慌ただしいことがわかります。事前の準備が出来ていないとスムーズにはいかないことが読み取れると思います。
手術室 看護師の仕事内容を介助別に見るとどうなるの?
外回り看護師の仕事
眼科手術を行っている施設によっては外回り看護師だけのところもあります。直接介助の看護師がいないときは、医師が使用する器械や薬剤、マイクロ、モニターの準備をはじめ、ベッドを手術が始まる前に整えます。
そのほかに、病棟や外来との申し送りを行います。術中は、医師の介助の他に、患者の状況を把握し必要に応じて医師に報告し処置を行います。
また、術中の記録も行います。術後は、患者の移動と病棟への申し送りを行います。それが終わると、使用した機器の片づけを行います。
直接介助の仕事
手術は2人の医師がペアになって行いますが、時に看護師が助手に入ることがあります。その時の看護師の仕事内容です。執刀している医師はマイクロから目を離すことが出来ません。そのため、医師が指示した器械をそっと手渡しします。
また、医師の指示で針やレンズを準備します。手術が終了すると使用した機器の片づけを行います。
白内障手術の患者は高齢者が多いんです。
亀背の患者
眼科手術の対象者は多くが高齢者になります。外回り看護師は事前に色々と予測しながらベッドをセッティングします。手術中、患者さんが動くと危険なため動けないようにします。
例えば、頭が動かないように円座枕や砂嚢を準備します。また手が術野に入ると危険なため横シーツで腕を覆ったり、抑制帯で固定したりします。高齢者の背中は曲がり仰臥位が難しいこともあります。その時は円座を高くしたり術野に影響がないよう配慮しながらクッションを用いたりします。
また、膝関節や股関節に違和感がある方も多いです。手術を受けている間、患者が苦痛にならないよう膝下にクッションを挿入したり、股関節が内転しないよう枕を工夫します。それらの備品の準備も看護師の仕事になります。
認知症の患者
白内障は高齢者の方が多いので時に認知症などで理解が乏しい方もいらっしゃいます。安全確保の環境が必須になるため、四肢を抑制帯で固定することもあります。
また、球後麻酔を施行する際、なかなか指示を理解できない患者もいます。その時は、タンバリンや鈴などを使いこちらに注目できるよう援助を行います。
高血圧や糖尿病などを合併する患者
患者の中には合併症を持つ方もいらっしゃいます。高血圧を合併する患者さんの中には緊張からか手術室に入室した直後から血圧が上がる方もいます。
また、術中に血圧が上がる方もいます。血圧の上がり方によっては手術の順番を変更したり、降圧剤を使うことになります。術中であれば、医師の指示で投薬を行うこともあります。
糖尿病の患者は血糖コントロールの状況によって入退室の2回、血糖値を測定します。また、入室から退室までの間に低血糖を起こしていないか観察も必要になります。手術室での変化は退室時に病棟へ申し送り、経過観察をお願いすることになります。
まとめ
手術室看護師の仕事内容はいかがでしたか?白内障の手術は時間が短いことが多く、かつ、患者数が多く円滑な入退室を求められます。
また、その短い時間の間に患者の安全確保と観察、診療の補助を求められます。眼科手術が円滑に行われるかは外回り看護師の技量によって変わります。


執筆者情報
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